劈法(ピーファー)は手刀の形である打撃
唐突ですが、楽器のピアノは御存知ですよね。
ここは、誤解なきよう Wikipediaを引用して・・・・
つまり、ピアノは弦楽器とも打楽器ともいえます。
劈法(ピーファー)は手刀の形である打撃・・・・・打撃だからと言って手の形が拳(こぶし)とは限りません。
手の形が手刀であるために手刀部分(手のひらの側面)だけを意識しがちになります。
たぶん、空手経験者なら見た目に惑わされ、手刀でシャープに切り落とす様に見えると思います。
しかし現実は手斧であり、手刀のように肘をまげません。そして、非常にダイナミックで豪快な技です。
やり方を皆さんに解りやすく説明するなら、手斧でマキを叩き割る・・または、ハンマ-を振り下ろす動作・・をイメ-ジすると良いでしょう。 コツもその所作そのものと言っても良いかもしれません。
この画像で下に下りている
手が打ち下ろした方で、この時の上に上がっている右手は、下から上に引き上げている最中です。(まだ、もう少し上がります。)
右手は打ち下ろしたあと、最短の身体の中心近くのラインを通って上がり、写真の位置よりさらに上がって、腕がほぼ真っ直ぐになり そのまま、ほとんど腕をまげる事無く 打ち下ろします。劈法(ピーファー)は、打ち下ろす腕をほとんどまげないのです。
しかし、動きが巧妙で、達人である先生の写真を見ると、どの瞬間を捉えた画像かわかりにくく、腕を曲げた状態で打ち下ろしている様に勘違いしてしまいます。
先日、塾生の写真を載せた理由がここにあります。動きがストレ-トで分かり易いのです。・・で、理屈どうりです。
先生の動きにはまったくムダがありません。そして、動きは、かなり巧妙です。
体幹部分の筋肉の収縮は、かなりのものです。
打ち下ろす時は身体も降りますが、腕が下りきる前に身体はもう上昇を始めています。
太気拳の動きにはこの様なタイムラグをともなった動きが随所に見られます。
そのため写真で一瞬を切り取った画像を見ると、動きに誤解を招く可能性が多々あります。
先生は、いつも事細かに指導され、動きの所作と注意点を教えてくれます。
打ち下ろす要領を述べておきますと、一日中ハンマ-を振り下ろしている熟練の職人さんや、一日中餅つきをしている職人さんなら理解が早いのですが、ハンマ-や杵や斧を振り下ろす時の初速は遅く、リキまず、まだ力はいれません。身体の中心・体幹近くまで来てスピ-ドがのった時に初めて体重を乗せ同時に加速します。この体重を乗せる時に下降と上昇のタイムラグが発生します。
多分、文章にすると、非常に理解しにくいかとおもいます。
やはり、百聞は一見にしかず・・・・・ですね。
太気拳は、身体を無駄なく使い 年月を増すほど精巧さが増し 歳を老いても強い武人となります。
武術や武芸事は、一生をかけ追求し会得していくものではないかと思います・・・・が、個人差はありますが、一番の近道は、良い師につく事です。
太気拳至誠塾の高木先生の動きを目の当たりにすると、今までの常識がくつがえり驚愕の身体能力に言葉を失う事でしょう。 それは、何気ない動作に見え隠れし、本質を見る目が身につくと、感動に変わり、見る見ると腕を上げ上達し、あなた自身が達人になる事でしょう。